この記事は、到知(ちち)出版社より発行されたWeb記事
『〝一生青春〟で生きるために大事なものとは? 外山滋比古さんに学ぶ「人生の散歩術」』
の要約記事です。
2020年7月30日に他界された外山滋比古さんが生前に故 渡部昇一さんとの対談で話されていたことを紹介している到知出版社の記事を読んだのですが、そこに書いてあることがとても大切なことだと感じたので、忘れないように要約してアウトプットします。
60歳からの人生をよりよく生きるために大切なこと
記事の中で、外山滋比古さんは次のことが大切と述べていました。
・折り返し地点では、ちゃんと折り返す
・「忘れる」ことを前向きに捉える
・蓑(みの)を着て浜へ向かう海女のように
それぞれどういうことか、以下に解説します。
・折り返し地点では、ちゃんと折り返す
マラソンに折り返し地点があるように、人生にも折り返し地点があります。折り返し地点というとUターンのようなイメージもありますが、言い換えるとターニングポイント、人生の転機とも言えるでしょう。
ターニングポイントとは、ターン(Turn)する地点、ということですが、Turnという言葉が持っている概念は「回す、回して向きを変える」です。
この「向きを変える」ということが大切なのだと、外山さんは言っています。
特に定年までに仕事で大きな成果を収めて成功してきたような人は、その延長で進もうとすることがあります。その先に、また新しいゴールがあるような気になるからです。
でも人生のターニングポイントでは、あえてそうしない。過去の自分の延長にあるような生き方ではなく、思い切ってガラッと向きを変えてみる。そして、成果が上がるとかどうとか、傍目に見てどう映るかなどは考えず、思い切って自分のやりたいようにやってみる。そうすることで、自分にとってより価値があると感じられる時間を過ごせるようになります。
・「忘れる」ことを前向きに捉える
歳を重ねるにつれて記憶力が衰えてくるのは避けようがなく、人によっては自分自身で記憶力の衰えを感じることで、恐怖感を覚える(忘却恐怖症になる)ことがあるようです。
これについては、「忘れる力が強くなった」と考えるのが良いと外山さんは言います。
忘れることができるから、新しいものを自分の中にとりこむ余地ができる。その余地をちゃんと作らないと、自分をアップデートできなくなってしまい、もっと頭が悪くなってしまうのだと。
だから「忘れる」というのは大切な力であり、個性的なもの。忘れてしまったことに対しては自分にとってそれほど重要なことではなかったんだなとおおらかに捉えるようにして、忘れることにクヨクヨしないことが大切です。
・蓑(みの)を着て浜へ向かう海女のように
滝瓢水(たき ひょうすい)という江戸時代の俳人の謳った句に、こんな句があるそうです。
浜までは海女も蓑着る時雨かな
雨が降っているとき、海女さんは海に潜ってしまえば結局濡れてしまうのだけれど、それでも浜まではちゃんと蓑(みの)を着て濡れずに綺麗な姿でいたい、という海女さんの身だしなみを大切に思う気持ちを謳ったものです。
外山さんは、この「浜」を「死」という言葉に置き換えて考えています。
死はいつか必ず訪れるもの。けれど、その死を恐れたりあれこれと無駄な心配をするよりも、その最後の瞬間まで自分らしく生きる努力を続けたい、一生青春の真っ只中で終わりたい。だから、自分の最期は何かをやり遂げた後じゃなくて、自分が楽しいと思えることや面白いと思えることを一生懸命やっている最中がいい。
蓑を着て浜に向かう海女さんのように、一生美しく生きる努力を続けていたい、そんな風に外山さんは考えていました。
外山さんの考えからの気づき
定年以降の人生について、どのような印象や見通しを持っているのかは人それぞれですが、外山さんが言われていることを考えると、定年以降の人生がとても明るく楽しいものと捉えることができるような気がします。
外山さん始め、90歳を超えてなお生き生きと活動されている方(佐藤愛子さんや瀬戸内寂聴さんなど)を見ると、叶うのならば私もそのように生きたいと思ってしまいます。
今回の記事で外山さんが言われていることは、そのためにとても大切なことだと感じました。
記事を読んで感じたことを一過性の感想だけで終わらせたくなかったので、このような要約記事として残しました。
もし内容に興味があると感じたら、ぜひ元の記事も読んでみてください。
それほど長い文章ではないので、隙間の時間でも読めてしまう量です。
『〝一生青春〟で生きるために大事なものとは? 外山滋比古さんに学ぶ「人生の散歩術」』
読まれた方が今後の人生を考える上でのヒントを記事の中から見つけることができたら、私もうれしく思います。
以上です。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
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