ベトナム人に日本語のスキルを身につけてもらう方法についての考察

思考をアウトプット

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想定している読者

この記事は、次の様な方に向けて発信しています。

・ベトナムで、ベトナム人スタッフに日本語を身につけてもらいたいと考えている管理者、人事担当の方

・これからベトナムで事業を始めるにあたり、日本語のできるベトナム人スタッフを育てたい方

 

ベトナム人スタッフに仕事で使えるレベルの日本語を身につけてもらう

ベトナムで日本人が事業を進めるにあたって、どんな企業であっても日本語スキルを持ったベトナム人スタッフを採用することになります。

今は日本語も人気があるので、日本に行ったことがないベトナム人でも、しっかりとした日本語を話す人が増えてきていますので、日本語スキルを持ったベトナム人材を採用することについては、以前ほど苦労しなくなってきていると感じます。

すでに日本語能力を持った社員を採用する以外に、既存の社員(特に能力が高く、将来的に組織の中核となって活躍して欲しい社員)に日本語を習得してもらいたい、というケースもあるかと思います。

今回は、ベトナム人スタッフに日本語を習得してもらうにあたって、実際に私がやってみてうまくいった事例と、うまくいかなかった事例を紹介したいと思います。

 

成功した事例

次の方法で日本での研修を絡めた日本語習得のカリキュラムを作って実行すると、仕事でもしっかりと日本語を使ってコミュニケーションを取れる様になりました。

 

ベトナムでの準備

ベトナムにある日本語学校に行って学習の素地を作る(3ヶ月程度)

※話せないが、ひらがな、カタカナは多少わかる程度

 

日本研修

1:AOTSの「外国人社員ビギナーズ日本語研修コース」を受講(6週間)

※AOTS_一般財団法人 海外産業人材育成協会 の研修コースについてはこちらを参照ください

https://www.aots.jp/jp/ngc/beginners/index.html

2:日本の会社で実務研修 (6週間)

 

その後、ベトナムに戻って日本語を使うポジションにて日本語を使って業務遂行

 

これは、ベトナムでの会社立ち上げのメンバーに対して行った方法です。

組織の核となる人物を採用しましたが、工場が完成するまでの期間、日本研修を組んで日本語を学んでもらう様にしました。

メンバーは、次の様なそれぞれ違った経緯を持った3名でした。

・過去に日系企業で働いていた経歴があり、日本で1年ほど仕事をした経験がある。最初、カタコトの日本語がなんとかできるレベル

・過去に日系企業で働いていたが日本に行ったことはない。日本語が好きで独学で勉強していたが、簡単な挨拶のみ、聞き取りはほぼ不可。

・過去に日本語の環境や日本語を学んだことは全くなく、日本語のスキルはゼロ。

 

3人に対して同様のカリキュラムを実行し、見事に3人とも仕事で十分使えるレベルにまで日本語を身につけてくれました。(二人は同時に実施、一人は別の時期に実施)

うまくいった理由

 

・AOTSの日本語研修が非常に質が高く充実している

このパターンでうまく行った理由の大きな要素として、AOTSの日本語研修が非常に質が高く充実しているということが挙げられます。3名の感想によると、研修プログラムの質もさることながら、講師陣のレベルもとても高かった様です。

今回の記事を書くにあたってAOTSのサイトを改めて見直しましたが、産業における海外人材向けを前提として日本語を教育することを研究して実践している団体なので、やはり高いレベルでの教育ノウハウを持っているなと感じました。

https://nihongo.aots.jp/j_res.com.html

 

ベトナムでは素地を作る目的で日本語学校に通ってもらいましたが、実際に研修を受けた本人たちの感想としては「ベトナムで先に日本語学校に行かず日本語が全くわからない状態からAOTS研修を初めても、なんとかなる」らしいです。

 

・AOTSの研修期間にある程度のコミュニケーションが取れるレベルまで上げることができる

勉強し始めてから多少の会話ができる様になるまでに、文法や最低限の単語などをとにかく勉強しなければならない時期が必ずありますが、この時期はどちらかというと面白くないと感じやすいので、ここで苦労して挫折してしまうケースが多いと思います。

AOTS研修は、6週間の研修期間中にその苦労ゾーンを突破する段階まで一気に引き上げるので、研修が終わってからも日本人と会話しながら本人の努力でレベルアップしていくことが容易になる様です。

 

日本で生活する期間の中で、日本語だらけの環境に身を置き、日本語漬けになる

やはり「使わなければ生活できない」環境に身を置くことは効果的です。

 

失敗した事例

次は、やってみたけれどうまく行かなかったパターンを紹介します。

 

・ベトナムでの数か月刻みの学校通い

 

シンプルですが、このパターンで日本語を習得しようとトライするベトナム人は多いのではないでしょうか。私が実行した時も、日常の仕事をしながら、仕事の後に学校に通ってもらいました。

 

通常、1ターンが3ヶ月ぐらいなので、2ターンほど継続して通学してもらったのですが、仕事で使える状態には遠く及びませんでした。

 

通ってもらったのは、次の様な社員でした。

・日本と連携して仕事ができる様になりたいので、日本語学校に通わせて欲しい、と要望してきた社員(3名)

・仕事上、日本人と関わることが多いので、会社から学校に行く様に指示して通ってもらった社員(1名)

 

それぞれ、それなりに意欲を持って勉強をしてくれてはいたのですが、日常会話をするのもおぼつかないぐらいのところで挫折してしまいました。

 

うまく行かなかった理由

うまく行かなかった理由としては、次のことが考えられます。

・ある程度のコミュニケーションが取れる様になるまでの「苦労ゾーン」を突破できなかった

 

苦労ゾーンを突破できない原因として、仕事しながらでは「勉強の絶対量」をこなして行くのに多大なエネルギーを要する、「日本語を使うしかない」環境を作れていなかった、ということが挙げられるかと思います。

 

まとめ

私自身の経験から、ベトナム人に日本語を習得してもらうのに効果的な方法として、次の要素を満たすカリキュラムを作るのが効果的と考えられます。

 

・日本語教育内容の質が高く、講師の力量が期待できるところで学習する

・「苦労ゾーン」を嫌でも突破できる様にするための環境を整える ※オススメはAOTS

・「日本語を使うしかない」環境に身を置く機関を作る(3~4ヶ月程度でも効果は十分ある)

・日本語を使うポジションに配置して、日常業務の中でもどんどん積極的に日本語を使って仕事をしてもらう

 

これらの条件があれば、あとは本人の意思によって成長スピードの差はあるものの仕事で使えるレベルで日本語を話せるようになる可能性は高まると考えられます。

 

今回の記事でお伝えしたい内容は、以上です。